胡蝶蘭ステーション

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花き業界における胡蝶蘭の産出額を知る

胡蝶蘭は花の市場ではどのようなポジションなのでしょうか。市場での胡蝶蘭の実態を知ることで、どれくらい人気なのか?どれくらい需要があるのか?など、胡蝶蘭の実情が知れるのではないかと思いました。
そこで今回は、花き業界をひも解いていくとともに、業界における胡蝶蘭のポジションを紹介したいと思います。


そもそも花き業界とは?


「花き」とは観賞用に用いられる植物です。

花きは野菜や果物とは違い、贈答用、冠婚葬祭、装飾など様々な使われ方をします。また使われる用途や場面によって、種類、品種、大きさ、色など細かく異なり、趣向性が高い特性も持ち合わせています。

そんな花き業界もさらに細かく分類がされています。
切り花類、鉢物類、花木類、球根類、花壇用の苗物類、芝類、地被植物類があり、これらのものをまとめて「花き」と呼びます。
胡蝶蘭は業界の中で、「鉢物類」に分類され、少し切り花としての売買もあるため、一部「切り花類」にも分類されています。

分かりやすくするために、花きの分類を表にまとめておきます。

切り花類菊、バラ、カーネーションなど(切り花の胡蝶蘭はこちらに含まれる
鉢物類洋ラン(胡蝶蘭、シンビジュームなど)、シクラメン、観葉植物など
花木類ツツジなど庭木に用いられる木本性植物など
球根類チューリップ、ユリなど
花壇用の苗物類パンジー、ペチュニアなど
芝類造園用など養成されているもの
地被植物類ササ、ツル類など地面や壁面を覆うもの


花き産出額の内訳(平成28年)


では、花き業界の分類別産出額がどの程度の構成になっているのかみていきましょう。
平成28年の産出額の内、約57%が切り花類となっています。次いで鉢物類が約25%、花壇用苗物類が約8%、花木類が約6%となっています。

※ 農林水産省 花木等生産状況調査を参照

胡蝶蘭は鉢物類に分類されますが、鉢物類の中でも洋ラン(洋ランの中でも胡蝶蘭)は多くの割合を占めています。そのため、鉢物類の中心は胡蝶蘭ということになります。


花別産出額ランキング


分類ではなく花別で花き業界の産出額を見ると、より胡蝶蘭のポジションが分かりやすくなります。
花別で比べた際に、胡蝶蘭が含まれる洋ランは2位となっています。

平成28年 花別の産出額ランキング
1位680億円主にお葬式や仏花として利用されています。切り花類
2位洋ラン348億円主にお祝い事の贈答用として利用されています。鉢物類
3位ユリ217億円主に装飾用や供花として利用されています。切り花類
4位バラ180億円主に結婚式や記念品として利用されています。切り花類
5位トルコギキョウ120億円主に冠婚葬祭や歓送迎会に用いられます。切り花類
洋ラン36億円主にお葬式などで用いられます。切り花類

※平成28年 農林水産省 花木等生産状況調査を参照

日本で最も生産量の多い洋ランは胡蝶蘭です。1990年代中盤から花き市場の取扱額がシンビジュームを抜き、洋ランの代表格になりました。
そして現在では、洋ランの中では70%以上が胡蝶蘭が占める割合となっています。

いかがでしたでしょうか。
今回は花き業界を紹介するとともに、胡蝶蘭が業界におけるどのようなポジションなのかを紹介しました。「花」といえば、菊、ユリ、バラ、カーネーションなどの切り花を思い浮かべる方が多いでしょう。胡蝶蘭はこうした切り花に負けず劣らずの産出額があり、需要の高さが伺えます。
とはいえ、日本での胡蝶蘭は企業の贈答品としての使われ方がほとんどです。小さなミディ胡蝶蘭や育てやすさをもっと多くの方に知ってもらうことで、個人で購入する人が増え、更に人気が高まるのではないかと思っています。まだまだ知られていない胡蝶蘭の魅力を、当サイトでもどんどん発信していきます。